ネットショップを始めるとき、サービス選びで迷う理由の多くは「どちらが安いか」が売上によって入れ替わるからです。月額の安いほうが得とは限りません。

この記事では BASE と Shopify を例に、費用の形がどう違い、何を見て決めればよいかを整理します。金額は各社の公式ページから2026年8月6日に取得したものです。

費用の形が2つある

ネットショップのサービスは、費用のかかり方で2つに分かれます。

月額売れたときの手数料
売れたときだけ払う0円高めBASE スタンダードプラン
毎月払って率を下げるかかる低めShopify ベーシック以上、BASE グロースプラン

BASE のスタンダードプランは初期費用0円・月額費用0円で、商品が売れたときに決済手数料3.6% + 40円とサービス利用料3%がかかります(料金)。

Shopify のベーシックは年払いで月3,650円(月払いなら4,850円)で、オンラインの標準カード料率は3.55%です(料金)。

BASE にも月額を払う選択肢があります。グロースプランは年払いで月あたり16,580円かかる代わりに、決済手数料が2.9%でサービス利用料は0円です。

売上が小さいうちは固定費ゼロが効く

まだ何がどれだけ売れるか分からない段階では、売れなければ費用が出ない形が向きます。

BASE のスタンダードプランは、商品が1つも売れなければその月の支払いは0円です。Shopify は売上に関係なく月額がかかるので、開店したものの動きが少ない月でも費用が出ます。

Shopify にも3日間の無料お試しがあり、そのあと3か月間は月額150円で使えると書かれています(料金)。試す期間としては十分ですが、4か月目からは通常の月額に戻ります。

売上が増えると率の差が効いてくる

売れる数が増えると、手数料率の差がそのまま金額の差になります。

BASE スタンダードは決済手数料3.6%とサービス利用料3%がかかるので、合わせると6.6%です。Shopify ベーシックの3.55%と比べると、率だけで3ポイント以上の開きがあります。月商が同じでも、この差は売上に比例して大きくなります。

どこで逆転するかは月商によって変わるため、金額を出さずに「◯万円を超えたら」と書くことはできません。エラツクのBASEとShopifyの手数料比較では、月商ごとに3年間の総額を計算して、最も安いプランが入れ替わる境目を出しています。ご自身の見込みに近い月商で確かめてください。

客単価が低いと、1件あたりの固定額が効く

率だけを見ると見落とすものがあります。BASE の決済手数料には「3.6% + 40円」の40円が付きます。

この40円は1件の注文ごとにかかるため、客単価が低いほど売上に対する割合が上がります。客単価3,000円なら売上の1.3%に相当し、率の差を1ポイント以上押し上げます。同じ月商でも、少額の商品を数多く売る店と高額の商品を少数売る店では、負担が変わります。

比較ページでは客単価を置いた計算も出しています。単価の低い商品を扱う場合は、率だけで判断しないでください。

手数料以外に見ておくこと

費用の形が決まっても、運用に関わる違いが残ります。

  • 入金のタイミング。BASE は売上が申請から10営業日で入金され、最速振込なら最短で当日の入金もできると書かれています(料金
  • 決済手段の追加費用。BASE では PayPay・Amazon Pay・PayPal で支払われると決済手数料に1%が加算されます
  • 決済サービスの選択。Shopify で Shopify ペイメント以外の決済を使うと、プランに応じた取引手数料が別にかかります
  • カードの種別。Shopify が表に出している料率は標準カードのもので、Amex と海外カードは別の率です

どれも「月額と率」の表には出てこないものです。扱う商品と客層によって、効いてくる項目が変わります。

どちらで始めるか

売上の見込みが立っていないなら、固定費のかからない形から始めるほうが、判断を先送りにできます。ネットショップは後から移ることもできますが、商品データの移行や URL の変更が発生するため、手間はかかります。

見込みが立っているなら、その月商で総額を計算してから決めてください。月額の安さだけで選ぶと、売れ始めてから率の差が効いてきます。

サイトの作り方そのものから迷っている場合は、ネットショップ以外の選択肢も含めて無料の診断で候補を出せます。費用の全体像はホームページの費用にまとめています。