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STUDIO とは。無料でどこまで作れて、どこから有料になるか

STUDIO はブラウザ上でデザインしながらサイトを作れる国産のノーコードツールです。無料プランで何ができて何ができないか、料金表には出てこない条件、9種類の作り方の中でどこに位置するかを、公開情報とエラツクの評価から整理します。

STUDIO とは。無料でどこまで作れて、どこから有料になるか(記事のアイキャッチ)

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STUDIO は、サーバーを借りずにブラウザの中でデザインしながらサイトを作って公開できるサービスです。国産で、Studio Inc. が提供しています。

この記事では、公式の料金ページに書かれている条件に加えて、エラツクが9種類の構築方法を同じ物差しで採点した結果料金表の欄には出てこない条件を出します。公式ページは自社の得意なところを説明しますが、「ほかの構築方法と比べてどこに強く、どこが届かないか」や「上限を超えたらどうなるか」は書きません。そこを埋めるのがこの記事です。

金額は、2026年8月2日時点のものです。料金は、改定されることがあるため、契約の前に公式の料金ページをご確認ください。

無料プランを実際に触って分かったこと

エラツクでは、2026年8月13日に Free プランで空のプロジェクトを作り、開始方法、デザインエディタ、CMS、フォーム管理を確認しました。検証用のテキストは撮影後に元へ戻し、サイトは公開していません。

質問に答えるのではなく構造を選んで始める

新しいプロジェクトの開始画面には、「テンプレート」「ワイヤーフレーム」「お気に入り」の3つのタブがあります。ワイヤーフレームには、空白・ポートフォリオ・コーポレート・ブログが並んでいました。

新しいプロジェクトのワイヤーフレーム選択画面。空白・ポートフォリオ・コーポレート・ブログの4つが並んでいる。STUDIOの管理画面より2026年8月13日に撮影

テンプレートのタブには、空白から始める方法と Figma から取り込む方法もあります。Figma のボタンは、Figma Community の「Figma to Studio」プラグインへ移るリンクでした。今回はプラグインの追加と取り込みまでは行っていません。

ジンドゥーの AI ビルダーは、業種や目的について質問し、文章・写真・ページ構成が入った状態まで進みました。一方、今回の STUDIO の開始画面には、質問へ答えて内容を生成する手順は表示されませんでした。空白を選ぶと中央に白いページが1つある状態から始まります。

無料と有料のテンプレートから選べる

プロジェクト一覧の「テンプレートから始める」を開くと Studio Store に移ります。ストアでは、無料と有料のテンプレートが分かれており、企業サイト、集客用のページ、ポートフォリオなどの完成イメージを見て選べます。

Studio Storeのテンプレート一覧。有料の人気テンプレートと無料の人気テンプレートが上下に並び、それぞれ完成イメージと価格が表示されている。Studio Storeより2026年8月13日に撮影

確認した有料の企業向けテンプレートには、企業情報、事業内容、実績、お知らせ、問い合わせフォーム、送信完了画面などが組まれていました。CMSに加え、同じ表示を複数のページで使う設定や、パソコン以外の画面幅に合わせる設定も用意されています。ページ構成と見た目を一から決めず、会社情報や写真を差し替えるところから始められるため、短時間で整った形へ近づけやすくなります。

ここでいう「有料」は、サイトの有料プランではなく、テンプレートの購入代金です。確認した有料テンプレートの推奨プランには Free も含まれていました。有料プランへ変更するだけで有料テンプレートが使えるわけではありません。

無料テンプレートはプロジェクトを複製して再利用できます。一方、有料テンプレートを適用したプロジェクトは複製できず、別のプロジェクトで使うたびに購入が必要です。STUDIO公式ヘルプでも、この違いが案内されています。

無料テンプレートにも、会社サイトとしてページ構成が組まれたものがあります。有料なら必ず品質が高いという区分ではありません。 必要なページと機能が最初から揃っているか、プレビューを開いて確認して選ぶ必要があります。

空白から始めた直後のデザインエディタ。左に追加できる部品、中央に白いページ、右にサイトタイトルや説明文などの公開情報が表示されている。STUDIOの管理画面より2026年8月13日に撮影

白紙から構成を決めるのが難しい場合は、ワイヤーフレームかテンプレートから始めるほうが進めやすい作りです。反対に、配置と見た目を自分で決めたい場合は、生成されたものを直すのではなく最初から組めます。

部品を置くと右側がその部品の設定へ切り替わる

編集画面の左側には、Section・Box・Image・Text の基本部品に加えて、地図・YouTube・Instagramなどの埋め込み、カルーセル、フォームとその入力欄が並んでいます。

Text を1回押すと中央のページへ「Type Something」というテキストが追加され、右側が文字の設定へ切り替わりました。色・フォント・大きさ・太さ・行高・文字間隔・揃え方を同じ画面で変更できます。

テキストを追加したデザインエディタ。中央にType Somethingが置かれ、右側に色・フォント・大きさ・太さ・行高・文字間隔・揃え方の設定が表示されている。STUDIOの管理画面より2026年8月13日に撮影

画面の下にはパソコン・タブレット・モバイルを切り替えるボタンがあります。テキストを追加すると「自動レスポンシブ設定を実行する」ボタンも表示されました。追加するだけで各画面幅の見た目が確定するのではなく、幅を切り替えながら確かめる前提の編集画面です。

CMSは用途別のひな型から始められる

CMS は、メディア・ブログ、メンバー紹介、ニュース・お知らせ、空白の4つから開始できます。たとえばメディア・ブログを選ぶと記事・投稿者・カテゴリのモデルが用意されることが開始画面に出ています。

CMSの開始画面。用途別の3つと空白から始める選択肢が並び、下にWordPressのXMLファイルを取り込むボタンがある。STUDIOの管理画面より2026年8月13日に撮影

同じ画面には、WordPress の XML ファイルを取り込む入口もありました。ただし、ここで取り込めるのは記事などのデータであり、WordPress のテーマの見た目まで移るとは画面に書かれていません。移行を考えている場合は、デザインを別に組み直す前提で確認する必要があります。

フォームは最初の受信後に受信画面が作られる

フォーム管理には、現在のプランが Free であることが表示されます。まだ回答が無い状態では、「フォームに1通目のメッセージが届くと専用の受信ダッシュボードが作成されます」と案内されました。

回答がまだ無いフォーム管理画面。現在のプランはFreeで、1通目のメッセージが届くと専用の受信ダッシュボードが作成されると案内されている。STUDIOの管理画面より2026年8月13日に撮影

エディタには完成したフォームが3種類あり、入力欄・複数行入力・選択欄・確認・添付・送信などを個別に置くこともできます。フォームの設置と届いた回答の確認が別の画面に分かれているため、公開前に両方の場所を見ておく必要があります。

無料で公開できる。ただし2つのものが付いてくる

STUDIO には Free プランがあり、期限なしで50ページまで公開できます。 ノーコードツールの無料プランとしては広いほうです(ジンドゥーの AI ビルダー Free は5ページ)。

ただし、無料で公開したサイトには2つのものが付きます。

1つ目がサービスのバナーです。公式ヘルプには「公開したサイトには自動で Studio のバナー [ Created in /S ]が表示されます」と書かれています。消せるのは Mini プラン以上で、バナーの表示設定に「バナーの非表示は有料プランでのみ設定可能です」と明記されています。

2つ目が独自ドメインを使えないことです。料金ページの比較表では「独自ドメインでの接続・公開」が Mini の追加機能として並んでおり、Free の欄にはありません。

この2つは、会社や店舗のサイトとして、名刺やチラシに載せる場合に効いてきます。 一方、自分の作品を並べるポートフォリオや社内で共有する資料サイトなら無料のままで足りることがあります。

エラツクの料金シミュレーションが「独自ドメインで公開できる最も安いプラン」を起点にしているのはこの理由からです。無料プランで作れる範囲を他社と並べたものはホームページは無料でどこまで作れるかにあります。

料金表の欄には出てこない、契約前に効く条件

料金ページには、プランを横に並べた比較表とは別に、よくある質問の形で条件が書かれています。このうち5つは、契約したあとで気づくと動かしにくいものです。

支払いはサイト単位

料金ページの冒頭に「料金のお支払いはサイト単位で」と書かれています。サイトを2つ作ればその2つにそれぞれプランが要ります。 「月1,190円で会社サイトと採用サイトの両方」とはなりません。

複数のサイトをまとめて管理する仕組みは、「ワークスペースプラン」として、別にあり、「ワークスペースはプロジェクトのプランとは別にご契約が必要です」と注記されています。ワークスペースの Free は、プロジェクト数が最大3件、Team は、年払いで1名あたり月1,450円、最低3名からで月4,350円からです。

フォームの上限を超えると超えた回答が見えなくなる

フォームの「閲覧回答数上限」は、Free と Mini が100件、Personal が1,000件です。この上限を超えたときに何が起きるかが、よくある質問に書かれています。

「ダッシュボードで閲覧できる『回答数』の上限を超えた回答は、ダッシュボードおよび通知メールで確認できなくなります」

問い合わせが届かないのではなく、届いたものを読めなくなります。 通知メールにも出ないので、気づかないまま溜まる形になります。上限を増やせば「送信日時の古い回答から順に確認できるようになります」と続いており、あとから戻せるとは書かれていますが、その間の見落としは、戻りません。

下のプランへ移すとサイトが非公開になることがある

ダウングレードについてもよくある質問に書かれています。

「移行先プランの上限数を超えていても、ダウングレード操作(予約)は可能です。契約プランの残存期間終了時点で、上限を超えている機能に応じて、一部の CMS アイテムやサイト全体が非公開となります」

上限を超えたまま下げるとサイト全体が非公開になり得ます。 操作そのものは止められないので、下げる前にページ数と CMS アイテム数を上限内に収める必要があります。

年払いから月払いへは直接変えられない

「年払いプランから月払いプランへの変更はできません。年払いプランを契約したプロジェクトを月払いプランに変更するには、一度契約中のプランを Free プランへダウングレードする必要がございます」と書かれています。

上のダウングレードの条件と重なるので、年払いから月払いへ移るときは、いったん Free の上限(50ページ・CMS モデル3件・公開アイテム100件)に収める必要があります。 逆方向(月払いから年払い)は、「同じプラン、または上位プランに変更する場合のみ可能」です。

契約後の返金はない

「有料プランご契約後の返金は承っておりません」と明記されています。年払いを選ぶと月額は下がりますが、合わなかったときにその期間分は、戻りません。まず月払いで試し、続けると決めてから年払いに移すという順序が取れます(月払いから年払いへの変更はできると書かれています)。

9種類の構築方法の中でどこに位置するか

エラツクは、WordPress から制作会社への依頼まで9種類の構築方法を同じ5段階で採点しています。段階の意味は先に決めてあり、サービスごとに基準を変えていません。 STUDIO の評価は次のとおりです。

評価する軸5段階そう判断した理由
公開後の更新のしやすさ5画面を見たまま編集でき、CMS で記事を追加できます。公開はボタン操作で完結します
デザインの自由度5ボックスと余白を直接操作してレイアウトを組めます。Figma からの取り込みにも対応しています
保守の手間の少なさ5サーバーとソフトウェアの更新は STUDIO 側が行うため、利用者に更新作業が残りません
機能の拡張・外部連携3フォーム・CMS・SEO 設定は標準で使えます。API 連携は Business プラン1件、Business Plus で無制限という上限があります
ネット販売への対応1料金ページに販売・決済のプラン項目がありません。ネットショップを主目的にする用途は想定されていません

更新・デザイン・保守の3つが最高点で、ネット販売が最低点という、はっきり偏った形です。9種類の中でデザインの自由度が5なのは STUDIO と静的サイトと制作会社だけで、そのうち更新のしやすさも5なのは STUDIO だけです。

一方でネット販売の1は、9種類の中で静的サイトと並ぶ最低点です。「見せるサイトに強く、売る仕組みは、持たない」という性格が、点数の形に出ています。

同じ物差しで9種類を並べたものは構築方法の比較にあります。5段階が何を意味するかの定義もそこに出しています。

できることとできないこと

診断で使っている6つの機能について、STUDIO がどう対応するかを整理したものです。

機能対応
ブログ・お知らせ標準機能(CMS)
問い合わせフォーム標準機能
商品の販売・決済用意されていません
予約受付作り込みが必要
会員機能作り込みが必要
多言語対応作り込みが必要

商品の販売だけは「作り込みが必要」ですらありません。 料金ページに販売・決済の項目が無く、外部サービスを埋め込む以外の手段が示されていません。売ることが目的ならこの段階で STUDIO は、候補から外れます。ネットショップの手数料比較で専業サービスの費用の形を確かめてください。

予約と会員機能は、同じノーコードでも差が出るところです。予約を標準で持つのはペライチのビジネスプラン以上なので、ノーコードツールの比較で並べて見てください。

料金プラン

料金は、年払いと月払いで変わります。次の表は、年払い時の月額です。税の扱いは、料金ページに書かれていないため、エラツクでは税込・税別のいずれとも断定していません。

プラン月額(年払い)月払い公開できるページ数
Free0円50ページ
Mini590円1,290円2ページ +「404」ページ
Personal1,190円1,720円150ページ
Business3,980円5,460円300ページ
Business Plus9,980円12,900円300ページ

Enterprise は、要問い合わせです。年払いは、「アップグレード日起点での、年単位で自動更新」と書かれています。支払いは、クレジットカードとデビットカードで、Enterprise だけ請求書払いにも対応します。

Business Plus 以上には「カスタムプロキシ」というアドオンがあり、月39,800円です。既存ドメインのサブディレクトリで STUDIO のサイトを表示する用途と書かれています。

Mini は、ページ数が2ページ +「404」ページに制限されます。 会社概要・サービス・お問い合わせのように3ページ以上が必要なら Personal 以上です。無料プランの50ページから Mini の2ページへ減るので、ページ数だけを見て順に上がっていく形ではありません。

どの上限でプランが変わるか

料金ページの比較表にある数値のうち、契約の判断に効くものを並べます。

確かめることFreeMiniPersonalBusinessBusiness Plus
公開できるページ数502 +「404」150300300
CMS のモデル数3351030
CMS の公開アイテム数1001001,0005,00015,000
フォームの閲覧回答数100件100件1,000件10,000件10,000件
ストレージ5GB10GB10GB100GB100GB
バージョン管理1日5日30日120日360日
招待ユーザー数無制限無制限無制限無制限無制限

CMS の「モデル数」と「公開アイテム数」は別のものです。 モデルは、「お知らせ」「実績」「スタッフ」のような情報の種類で、アイテムは、その中の1件1件です。お知らせを100本書きたいなら見るのはアイテム数のほうで、Free と Mini は、どちらも100件で止まります。

バージョン管理の日数もプランで大きく変わります。 Free は、1日で、前日より前の状態には戻せません。

招待できるユーザー数は、プランを上げる理由になりません。 どのプランも無制限と書かれています。

契約してから戻せるか

  • 返金は、受けられません。 上に書いたとおり、有料プラン契約後の返金は、非対応と明記されています
  • ダウングレードは、いつでもできますが、上限を超えていると非公開になります。 有効期限(契約更新日)の前日までに手続きを済ませる必要があります
  • 稼働率99.9%を保証するのは Enterprise だけです。ほかのプランには保証の記載がありません
  • 作ったページやデザインを書き出す機能は、用意されていません。 公式ヘルプに「Studio で作成したサイトの CMS データやデザインデータのエクスポート機能は現在提供しておりません」と書かれています。別のサービスへ移るときは、作り直しになります

なお、入ってくる方向のインポートは、あります。 同じヘルプの関連記事に「WordPress から Studio へ CMS データをインポートする」が並んでいます。入るのは用意されていて、出るのは用意されていないという形なので、移ってくる前に確かめておく点になります。構築方法ごとの持ち出しやすさの違いは、サイトの乗り換えでデータを持ち出せるかにまとめています。

こういう場合に向く

  • 見た目を作り込みたい会社・店舗サイト。 部品の位置や余白を細かく調整できます。公開後は、画面を見ながら本文を直したり、CMS で記事を追加したりできます
  • 種類の違う情報を一覧で持つサイト。 CMS が標準機能で、フォームも追加契約なしで使えます
  • 複数人で編集するサイト。 招待できるユーザー数はどのプランも無制限です
  • まず無料で形にしたいサイト。 50ページまで期限なしで公開できます。バナーと独自ドメインの制約を受け入れられるなら費用をかけずに試せます
STUDIOを検討する料金と条件は、改定されることがあります。申し込む前に公式サイトでご確認ください。STUDIOの公式サイトを見る

別のサービスも検討したほうがよい条件

  • 商品を売る場合。 販売・決済の機能は、標準で用意されていません。ネットショップを主目的にするなら、別のサービスを検討する必要があります
  • 予約を受けたい場合。 標準の機能がありません。ペライチのビジネスプラン以上が候補になります
  • サイトを複数持つ場合。 支払いがサイト単位なので、サイトの数だけ費用がかかります
  • 外部システムと多く連携する場合。 API 連携は、Business で1件、Business Plus で無制限という上限があります
  • 将来ほかのサービスへ移す可能性がある場合。 書き出す機能が無いため、移るときは、作り直しになります

判断のしかた

STUDIO の料金を同じ用途のツールと並べたものはノーコードツールの比較にあります。公開できるページ数と容量まで含めて比べられます。

3年間でいくらになるかは、料金シミュレーションで試算できます。公式ページが出しているのは月額だけなので、独自ドメインの費用を含めた総額はここで確かめてください。

そもそもノーコードで作るのが合うかどうかは、目的と更新体制で変わります。無料の診断は、9つの質問からこれをまとめて採点し、STUDIO を含む9種類の構築方法を上の5軸で並べます。順位は、回答と各社の公開情報だけから決めており、紹介料の有無は影響しません。

次に確かめることノーコードツールの比較では、STUDIO・Wix・ペライチ・ジンドゥーの4つを公開できるページ数と月額で並べています。