
サイトを無料で作れるサービスは、いくつもあります。ただし「無料でどこまでできるか」は、サービスごとに違い、同じ0円でも公開できる範囲が変わります。
いちばん大きな境目は、独自ドメインで公開できるかどうかです。無料プランの中には、サービス側のサブドメイン(○○○.jimdosite.com のような形)でしか公開できないものがあります。
この記事の金額と上限は、各社の公式の料金ページに書かれている表記から取っています。取得日は、2026年8月2日で、Netlify と Vercel の2社だけ2026年8月3日です。独自ドメインの年額も2026年8月2日に取得しています。料金は、改定されるため、契約の前には各社の最新のページをご確認ください。
月額0円で公開できるプラン
エラツクが公式の料金ページから取っている範囲で月額0円と書かれているプランは、次の6つです。
| プラン | 月額 | 税の表記 | 独自ドメインでの公開 |
|---|---|---|---|
| STUDIO Free | 0円 | 料金ページに税の表記がありません | Free の欄に記載がありません |
| ジンドゥー Free | 0円 | 税込(消費税10%込み) | ○○○.jimdosite.com のサブドメイン |
| BASE スタンダードプラン | 0円 | 料金ページに税の表記がありません | 制限の記載はありません |
| Cloudflare Workers Free | 0円(公式の表記は $0/mo) | 料金ページに税の表記がありません | 制限の記載はありません |
| Netlify Free | 0円(公式の表記は $0 forever) | 料金ページに税の表記がありません | SSL 付きで追加できると記載 |
| Vercel Hobby | 0円(公式の表記は $0/mo.) | 料金ページに税の表記がありません | 制限の記載はありません |
0円のあいだは、税の表記があってもなくても支払う額は、変わりません。効いてくるのは有料プランへ上げたときです。この6つのうち、料金ページに税の扱いが書かれているのはジンドゥーだけで、「価格はすべて消費税10%込みです」と記載されています(ジンドゥーのプラン)。
「制限の記載はありません」は、「制限がない」という意味ではありません。料金ページにその条件が書かれていなかった、という意味です。
境目は独自ドメインで公開できるかどうか
同じ0円でも公開したサイトの URL が変わります。
- STUDIO の Free は、料金ページの「追加機能 独自ドメイン接続/公開」が Mini の欄にあり、Free の欄にはありません。独自ドメインで公開するなら Mini(年払いで月590円、月払いなら1,290円。料金ページに税の表記はありません)以上になります(STUDIO の料金プラン)
- ジンドゥーの Free は、
○○○.jimdosite.comのサブドメインでの公開です。独自ドメインは、有料プランに含まれるとされ、最も安い Start は、12か月契約時の月額換算で1,290円(税込)です(ジンドゥーのプラン)
事業用のサイトでは、名刺やチラシ、店頭の掲示に載せる URL がそのままサブドメインになります。あとから独自ドメインへ移すと URL が変わるため、印刷物の作り直しや他のサイトから張られたリンクの張り替えが必要になる場合があります。試しに作ってみる段階なのか、告知に使う段階なのかで無料のままでよいかが変わります。
ノーコードの4サービスを公開できるページ数と独自ドメインの条件で横に並べたものは、ノーコードツールの比較にあります。
独自ドメインの費用は、どの構築方法でも別にかかる
独自ドメインで公開すると決めた時点でサービスの月額とは別にドメインの費用がかかります。さくらのドメインの価格一覧には次のように書かれています(さくらのドメイン)。
.comは、3,220円/年.jpは、3,982円/年.netは、3,182円/年
この3つは、エラツクが試算に使っている年額で、価格一覧の表記をそのまま引いたものです。同じページに「表示価格は全て税込みです」と書かれています(さくらのドメイン)。
つまり「サービスの月額が0円」でも事業用のサイトとして独自ドメインで公開するなら年に数千円は出ていきます。ドメインの種類と利用年数を変えながら合計を確かめるなら料金シミュレーションが使えます。ドメインの選び方と取得の手順は、独自ドメインの取り方と費用にまとめています。
ノーコードの0円プランは、ページ数と容量で区切られている
無料プランの上限は、公開できるページ数とストレージの容量で書かれています。
| プラン | 公開できるページ数 | 容量 |
|---|---|---|
| STUDIO Free | 50ページ | 5GB |
| STUDIO Mini | 2ページ +「404」ページ | 10GB |
| ジンドゥー Free | 5ページ | 5 GB |
| ジンドゥー Start | 10ページ | 30 GB |
STUDIO は、Free のほうが公開できるページ数が多く、独自ドメインで公開できる最も安い Mini は、2ページ +「404」ページです(STUDIO の料金プラン)。ページ数を増やしたいのか、独自ドメインで公開したいのかで選ぶプランが入れ替わります。ページ数の多いサイトを独自ドメインで公開するならさらに上のプランを見ることになります。
ジンドゥーは、Free が5ページ、Start が10ページです(ジンドゥーのプラン)。会社案内でよくある「会社概要・事業内容・お問い合わせ・アクセス」の構成ならページ数そのものは Free でも収まります。収まらなくなるのは実績やお知らせをページとして増やしていく場合です。
STUDIO は、招待ユーザーが全プラン無制限と書かれています(STUDIO の料金プラン)。複数人で編集したいという理由だけで有料にする必要は、ありません。
静的サイトの無料枠は、3社で数え方が違う
HTML のファイルを自分で作って置く形(静的サイト)なら配信サービスの無料枠で公開できます。どんなサイトに向くかは、静的サイトと動的サイトの違いにまとめています。3社の無料プランの上限は、次のように書かれています。
| プラン | 無料で使える上限 | 税の表記 |
|---|---|---|
| Cloudflare Workers Free | 静的ファイルへのリクエストは無料で無制限。プログラムを動かすリクエストは全ての Worker の合計で1日あたり100,000回まで(日をまたぐと戻ります) | 料金ページに税の表記がありません |
| Netlify Free | 1か月あたり300クレジットまで(転送量は1GBあたり20、本番デプロイは1回あたり15を使います) | 料金ページに税の表記がありません |
| Vercel Hobby | 1か月あたり100GBの転送量、および1か月あたり100万リクエストまで | 料金ページに税の表記がありません |
数え方がそれぞれ違います。Cloudflare は、静的ファイルへのリクエストを数えず、プログラムを動かした回数を1日単位で数えます。Netlify は、1か月あたりのクレジット、Vercel は、1か月あたりの転送量とリクエスト数です。単位が違うので、同じ軸に並べられません。クレジットを GB に読み替えるのはこちら側の計算になり、公式ページが書いていないことを書くことになります。そのためエラツクは、この3社について「どれがいちばんお得か」を決めていません。自分のサイトがどの上限に先に当たりそうかで見てください。
上限は、無料枠の数だけではありません。
- Cloudflare の無料プランは、1リクエストあたりの CPU 時間が10ms、Worker は、100個までと書かれています(Cloudflare の開発者向けプラン)
- Vercel の Hobby は、開発者が1名までで、2人目からは1名あたり
$20/monthがかかります(Vercel の料金) - Netlify は、無料プランでも独自ドメインを SSL 付きで追加できると書かれています(Netlify の料金)
- Vercel の Hobby は、個人の非商用の利用に限ると書かれています(Vercel の Hobby プラン)。事業のサイトには使えません
- Netlify の無料プランは、月のクレジットを使い切ると次の請求期間が始まるまでサイトが止まり、同じアカウントのサイトもすべて止まると書かれています(Netlify の請求の説明)
有料へ上げたときの金額は、3社ともドル建てです。Cloudflare は、Starting at $5/mo、Netlify の Personal は、$9/month、Vercel の Pro は、$20/mo. と書かれており、円での価格は、公式ページに記載がありません。エラツクは、為替で換算した数値を出さないため、この3社の有料プランは、円の金額を持っていません。
3社の無料枠と有料プランを並べたものは静的サイトのホスティング比較にあります。
BASE の「月額0円」は、売れるまで0円という意味
BASE のスタンダードプランは、初期費用0円・月額費用0円ですが、商品が売れたときに決済手数料3.6% + 40円とサービス利用料3%がかかります(BASE の料金)。料金ページに税の表記は、ありません。
ここまでの5つは、上限の範囲で使っているかぎり0円でした。BASE の0円は、「売れるまで0円」です。同じ0円という表記でも意味が違います。1つも売れなければその月の支払いは、ありませんが、売れた分だけ費用が出ます。
決済方法が PayPay・Amazon Pay・PayPal の場合、決済手数料にシステム手数料相当額1%が加算されると書かれています(BASE の料金)。
売上が増えると月額を払って手数料率を下げるほうが安くなることがあります。どこで入れ替わるかは月商によって変わるため、この記事では金額を出していません。ネットショップとして始める場合の考え方は、ネットショップの始め方にまとめています。
0円のままにするか、有料へ上げるか
判断が分かれるのは次の4点です。
- 名刺やチラシに載せる URL を独自ドメインにしたいか。したいなら STUDIO と ジンドゥーは、有料プランになります
- 公開したいページ数が上限に収まるか。STUDIO Free は、50ページ、ジンドゥー Free は、5ページです
- HTML を自分で作れるか。作れるなら配信サービスの無料枠で始められます。ただし独自ドメインの費用は、別にかかります
- 商品を売るか。売るなら月額ではなく売れたときの手数料が費用の中心になります
無料で始めてから同じサービスの有料プランへ切り替えることはできます。一方、別のサービスへ乗り換える場合は、ページを作り直すことになる場合があります。無料プランは、「試す」ためには使えますが、そのまま長く使うつもりなら独自ドメインで公開できるプランの金額まで見てから決めるほうが、あとで戻る手間が減ります。
有料にしたときの内訳と3年で見たときの費用は、ホームページの費用にまとめています。
まとめ
- 月額0円のプランは、実在しますが、STUDIO と ジンドゥーの Free は、独自ドメインで公開できません
- 独自ドメインの費用は、どのプランを選んでも別にかかります
- 静的サイトの無料枠は、単位が違うため、どれがいちばん多く使えるかを1つの数では比べられません
- BASE の0円は、「売れるまで0円」で、他の0円とは意味が違います
公開できるページ数と独自ドメインの条件を横に並べたものは、ノーコードツールの比較に、有料にしたときの合計は、料金シミュレーションにあります。