「サイトを作る流れ」で見つかる説明は、たいてい制作会社へ依頼する前提で書かれています。目的を決め、構成を考え、デザインを作り、コーディングして公開する、という順番です。これは依頼する場合の工程としては正しいのですが、自分で作る場合にそのまま当てはまるとは限りません。

自分で作る場合、選んだ構築方法によって自分の担当になる工程が変わります。レンタルサーバーの契約が要るものと要らないもの、ページを自分で書くものと編集画面で組むものがあり、必要な知識も変わります。この記事では公開までを 5 つの工程に分けて、どれが自分に残るかを見ていきます。

エラツクが比べている構築方法は 9 つありますが、公開までにやることで見ると 5 つの種類にまとまります。この記事では、その 5 つで説明します。

※ 工程を 5 つに分ける形と、構築方法を 5 種類にまとめる形は、どちらもエラツクの整理です。各社の公式ページに書かれているのはそれぞれのサービスで何をどこまで設定できるかまでです。引用した記載は 2026 年 8 月に取得しました。料金ページのほか、申し込み手順や操作の説明のページも含みます。内容は改定されるため、申し込みの前に各社の最新のページをご確認ください。

サイトを公開するまでの 5 つの工程

決める・構築方法を決める・用意する・作る・確かめて公開するの順に 5 つの工程を並べています。工程 2 で構築方法を決めると工程 3 と工程 4 の中身が変わり、工程 5 の確認は誰でも同じです

自分で作る場合も依頼する場合も、次の 5 つを通ります。

  1. 決める … 何のためのサイトか、どのページを作るかを決める
  2. 構築方法を決める … 自分で作るか依頼するか。自分で作るならどの方法にするか
  3. 用意する … 載せる文章・写真・ロゴ・事業者の情報をそろえる
  4. 作る … ページを組む。ここで置き場所の契約が発生する構築方法がある
  5. 確かめて公開する … 見え方とフォームの届き先を確認してから公開する

「用意する」と「作る」は、順番に進むとは限りません。ページを作りながら文章を直すこともありますし、先に文章を全部そろえてから作り始めることもあります。

構築方法を決める」まで済ませるとそのあとが決まります。 選んだものによって「作る」でやることが変わり、必要な知識も変わるためです。判断が分かれる条件は、サイトの作り方はどう選ぶ?で 5 つに整理しています。

構築方法を選ぶと自分の担当が変わる

「作る」で何が自分の担当になるかを構築方法の種類ごとにまとめます。サービス名は、その種類に当たるものの例です。

構築方法の種類「作る」で自分がやること
WordPressレンタルサーバー 7 社サーバーを契約し、管理画面で組む
サイト作成サービスSTUDIO・Wix・ペライチ・ジンドゥー編集画面で組む
ネットショップ作成サービスShopify・BASE編集画面で組み、商品と決済を設定する
コードから作る方法Cloudflare Pages・Netlify・Vercelページを書き、配信サービスへ置く
制作会社に依頼する契約による

自分でレンタルサーバーを契約することになるのはこの中では WordPress です。サイト作成サービスとネットショップでは置き場所がサービスの料金に含まれ、コードから作る場合は配信サービスのアカウントを作ります。制作会社に依頼する場合は契約によって変わり、自分の名義で契約することも、制作会社が用意することもあります。

「置き場所が要らない」わけではありません。どの構築方法でも、サイトのファイルはどこかに置かれます。変わるのはそれを自分で契約するかどうかです。何を契約することになるかは、レンタルサーバーとドメインの違い構築方法ごとに分けています。

サービスとの契約そのものは、どの種類にもあります。無料プランでも利用規約への同意とアカウントの作成は必要です。

自分で作る場合に、何の知識が要るか

公開の操作だけを比べると実際の負担が逆に見えます。手を動かす量が多いのは公開の操作ではなく、その手前でページを組むところです。 必要な知識と公開後に自分へ残る作業をまとめました。

構築方法の種類必要な知識公開後に自分に残る作業
WordPress管理画面の操作。テーマとプラグインを選ぶ判断本体とプラグインの更新、バックアップの確認
サイト作成サービス編集画面の操作内容の書き換え
ネットショップ作成サービス編集画面の操作に加えて、商品・決済・配送の設定受注と在庫の管理
コードから作る方法HTML と CSS を自分で書くこと更新のたびにファイルを作り直して置き直す
制作会社に依頼する要件を伝え、提案を見て判断すること契約による。更新を頼むか自分でやるか

コードから作る方法

公開そのものが難しいわけではありません。Cloudflare Pages・Netlify・Vercel の 3 社とも、書き出したファイルをブラウザの画面へドラッグして公開できます。Vercel はGit のリポジトリもコマンド操作も要らないと書いています。

負担があるのはその手前で、置くファイルを自分で書くところです。 ここだけはほかの 4 つと性質が違います。3 社の置き方と無料枠の条件は静的サイトの配信先の比較に並べました。

WordPress

置き場所を用意する作業そのものは、各社が申し込みと同じ画面でまとめて済ませられるようにしています。サーバーの契約と独自ドメインと WordPress の設置を一度に進められる会社や、WordPress の自動インストールに全プランで対応している会社があります。

ただし、そのあとに本体とプラグインの更新が続きます。 ここがサービスの上で作る場合との一番の違いです。会社ごとの条件と更新後の金額はWordPress が使えるレンタルサーバーの比較にあります。

契約の前に無料で試せる期間を設けている会社もあります。ここで 1 つだけ注意があります。エックスサーバーは、申し込みの画面で WordPress クイックスタートを選ぶと 10 日間の無料お試しが無くなり、その時点で本契約になる申し込み手順のマニュアルに書かれています。まとめて設定できる代わりに、試す期間が付きません。この条件は料金ページには書かれていないので、無料で試してから決めるつもりなら申し込みの画面で確かめてください。

サイト作成サービスとネットショップ

どちらも編集画面で組んで公開まで終わります。プランごとに公開できるページ数の上限があるので、ノーコードツールの比較で先に確かめてください。

無料プランで始める場合、STUDIO の Free とジンドゥーの Free は独自ドメインでの公開ができません。事業用のサイトで独自ドメインを使うつもりなら、無料プランは公開前に試す場所として使うことになります。取得の手順と年額は独自ドメインの取り方と費用にあります。

ネットショップは、公開までに商品と決済の設定が加わります。費用の形が 2 つに分かれるので、ネットショップの始め方で先に確かめてください。

どの構築方法でも自分に残るのは「決める」と「用意する」

構築方法を変えても最初の「決める」と「用意する」は自分の側に残ります。原稿の作成や写真の撮影を請け負う制作会社もありますが、何を載せるかを決めるのはどこまで頼んでも自分の役目です。

「決める」で答えを出すのは次の 2 つです。

  • 何のためのサイトか。問い合わせを増やしたいのか、既に知っている人へ情報を届けたいのか
  • どのページを作るか。会社案内・料金・実績・問い合わせのうち、どれを最初に出すか

この 2 つが決まっていないと構築方法を選ぶ判断もできません。 作るページの数によって選べるプランが変わるためです。

「用意する」でそろえるのは実際に画面へ載せるものです。文章、写真、ロゴ、それに屋号・連絡先・営業時間といった事業者の情報。ここで手が止まって公開が延びることがあります。

公開する前に確かめること

手戻りが起きやすいのは公開の操作そのものではなく、その手前の確認です。次の 4 つは、公開してから直すとそれまでに見た人には直す前のものが届いたあとになります。

  • スマートフォンでの見え方。文字が小さすぎないか、表が画面からはみ出していないか
  • 問い合わせフォーム。自分で送信して、実際に受け取れることを確かめる
  • 事業者の情報。屋号・連絡先・営業時間が最新か
  • リンク。押した先が正しいページか、外部のリンクが切れていないか

制作会社に依頼した場合、この確認をどちらが行うかは契約によります。ただし、これで公開して良いという最終の判断は依頼した側に残ります。

依頼する場合は、どこが違うか

依頼すると「用意する」の一部と「作る」「確かめて公開する」を相手に任せられます。要件の整理や原稿の作成まで含めて頼める場合もあります。それでも、次の役目は自分に残ります。

  • 何のためのサイトかを決めること
  • 載せる内容を決め、手元にある資料を渡すこと
  • 提案されたものを見て、これで公開して良いと判断すること

どこまでを頼むのかは契約の範囲で変わるので、見積もりの段階で確かめてください。見積もりで見る項目と納品物として受け取るものは、ホームページ制作会社の選び方にまとめています。相談から始めたい場合はエラツクの支援でも受け付けています。

自分の場合にどの構築方法になるか

  • まだ決まっていない場合。 手順を先に調べてもそのうちどれを踏むかは構築方法で決まります。構築方法の診断で更新の頻度・必要な機能・予算・公開時期に答えると条件に合う構築方法が順に並びます
  • 自分で作ると決めていて、方法を選ぶ場合。 必要な知識と公開後に残る作業は上の表のとおりです。構築方法の比較で費用と機能を横に並べて確かめてください
  • WordPress にすると決めた場合。 次に決めるのはどの会社のどのプランで契約するかです。レンタルサーバーの比較で、契約期間の条件と更新後の金額を確かめてください
  • 依頼するか自分で作るかで迷っている場合。 判断が分かれる条件を 5 つに整理して、サイトの作り方はどう選ぶ?にまとめています